雲のすみか

「星をかった日」という絵本を見た。少年が育てていたカブと引き換えに星をひとつ手に入れる。
星の種を鉢に植え、毎日水をやったり、陽に当てたりしているうちにどんどん大きくなり、
海や雲もできてしまう。それは私達が生活をしているこの星だ。

空想の世界のようではあるが、私たちが今生活している世界を少し異なる視点で見れば、
ありえない世界でもなく自分が存在しているこの世界がひとつではない気もする。
大切に育てられた星は、少年が手放す事で枯れ始めてしまうかもしれない。今の地球の様に。
 
・風が木々の枝や葉っぱを揺らし雲がゆっくりと動いているだけで、空に架空の城ができる。
・ふんころがしが転がしているのは地球かもしれない。
・深夜ラジオから聞こえてくる言葉の響きは、知らない世界の秘密の男性と交信をしているようだ。 

世界1周をしていろんな世界に行く方法もある。世界遺産をまわったりね。
“いま、ここ”の現実から半径3m以内でひろがっている不思議な世界もある。
それを見つけることができれば、風景というものが美しい花鳥風月の必然性もなくなり、
撮りたい物がたくさん出てくる。
たとえそれが空っぽで、木が1本も生えていないガラーンとした世界であっても、
何かの予感を感じながら私は佇みたいと思う。

つづく